ここでは元調理師の筆者が
食中毒予防のために気を付けるポイントを、調理工程順に具体的にわかりやすく説明していきたいと思います。
食中毒予防 買い出し中
買いものするときは食材の鮮度や消費期限のチェック、また買い物をしたら寄り道せず家に帰りましょう。
帰宅後
買ってきた食材を長い間放置していませんか?
食材を買って帰ってきたらすぐに冷蔵庫にしまわないと菌が増えてしまいます。

実は食材によっては『食中毒を起こす菌』が繁殖しやすい温度帯があり、
15度~40℃がその温度です。
35℃だと爆発的に菌が増えてしまいます。
冷蔵庫の温度は10℃以下に。
冷蔵庫内の使用率は7割までの使用が望ましいといわれています。
冷凍庫は-15℃以下が目安。
調理前
調理前は必ず手を洗いましょう。
タオルや布巾は清潔なものに交換しておいてくださいね。
調理中 下準備 カットもの

清潔なまな板と包丁を準備したら野菜やお肉などを切っていきます。
しっかり洗剤で手を洗ってから次の作業に進んでね
また生の魚や肉がが触れた器具(包丁やまな板も)は中性洗剤でしっかりしっかり洗って洗浄消毒してから他の食材を切るようにしてください。そうしないと2次汚染の原因になってしまいます。

調理中 火入れ
調理中の火入れは食肉の種類によって気を付けるポイントが変わります。
牛・豚・鶏・魚と代表的なものを見ていきましょう。
牛肉の火入れ 食中毒で気を付けるポイント
牛肉自体には寄生虫や菌は存在しないと言われているので側面をしっかりと焼いて提供する必要があります。
ですが消化器管内には食中毒菌が存在するといわれているためその場合は中までしっかりと火を通さないといけません。
豚肉の火入れ 食中毒で気を付けるポイント
豚肉は部位にかかわらず中心までしっかりと火を通す必要があります。
お肉自体に危険なウイルスや寄生虫がいることがあるので。
鶏肉の火入れ 食中毒で気を付けるポイント
鶏肉も部位にかかわらずしっかりと焼く必要がある食材です。
食材の半分以上は『カンピロバクター』っていう細菌が付着しているといわれています。
魚の火入れ 食中毒で気を付けるポイント
加熱することで多くの菌は死滅します。
しかし一部の菌は生き残るといわれていますし、日本人はお寿司やお刺身で食べるなど
魚介類を生で食べる機会も多いですから…
なので菌を増やさないための予防法が大切です!
食事提供
食卓に着く前には手を洗う。また盛り付ける食器や器具は清潔なモノで提供しましょう。
また、あたたかくして食べるものは65℃以上に温めて、冷やして食べる料理は調理中から冷蔵庫にしまうなど10℃以下に保管してください。
また長時間室温に放置しないこと。菌が繁殖してしまいます。
厚生労働省の大量調理施設衛生管理マニュアルを参考は2時間と記載されています。
調理後の食品は、調理終了後から2時間以内に喫食することが望ましい
食事後
残った食品は早く冷えるように、平たい容器に入れましょう。
また粘度のあるものは氷水をかまして、時々混ぜて早く中心部が冷めるような工夫をする。
少しでも怪しいと思ったら思い切って破棄することも大切です。

まとめ
食中毒を防ぐには
食材を焼いて菌をやっつけることも一つの方法です。
ですが生で食べることも多いので
一番大切なのは買い出しに行って食材を選ぶときから、残った食品を冷やすまで
色々なことに注意しながら調理することで安心な食を提供することができます。
『菌を持ち込まない・つけない・増やさない』ことを心掛けて
安心安全な食事を提供していきましょう。